新卒での国際協力現場を離れ、イギリスに行くことを決断した理由 | Nemu's Blog  

新卒での国際協力現場を離れ、イギリスに行くことを決断した理由

こんにちは!nemu(@nemusblog)です。

私は大学院卒業後、新卒で現場のプロジェクトのマネージャーを担当させていただきました。しかも、自分の専門性と合致した分野で。

そんな中ですが、先日一旦は現場を離れることを決意しました。一旦は!

 

次の目的地は、仕事が何も決まっていない、見つかるかもわからないイギリス。

今回は、現場を離れてなぜイギリスに戻ることを決めたのか、自分自身の頭を整理する目的も兼ねて紹介したいと思います。

仕事編:実際に出てみてわかった、机上と現実。

ここからのお話は、どちらかというと私自身の認識不足・経験不足によって生じたもの。

その経験のおかげで、次の選択に進むことができたので個人的には非常に良い機会だと思っていますが、

ぜひ、同じように現場経験を重ねたい方にはちょっと意識してみてほしいと思い、まとめてみました。

「どうして先進国と同じことができないの?」

例えば、教育開発の専門家と学校の教師では、同じ「教育」という専門でありながらも求められていることは必ずしも完全一致しないですよね。

前者は、その地域の教育課題・格差をどう改善するか。後者は、目の前の生徒に授業を教えること。

 

私の専門分野も同じで、私は前者でした。そして、現場に行って感じたニーズは明らかに後者でした。

なぜその違いが生じてしまったのか。それは、「教育の課題を解決するには教師を入れる」という認識によるものだと私は見ています。

 

特に国際関係などの知見を持たずに今まで先進国で過ごしてきて、自分の人生で教育に関わっていた人がいつも”教師”という仕事であれば

教育課題のある途上国でも、同じように”教師”を入れたら解決する、という認識になるのかもしれません。

nemu
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それは間違っていることでもおかしなことでもなく、ただただよくある認識だということを、私はアカデミックな場から離れて社会に出て初めて気づきました

ただ、先進国と途上国では、教育課題が生じる理由も異なれば、その課題を改善するプロセスも違ってきます。

先進国と途上国という2グループに分けられるものではなくて、国や地域、文化が違えばその数だけ理由やプロセスが出てくるもの。

 

そういう視点を持った仲間と過ごし、学び、いざ現場に出ると、求められていたことが「先進国と同じことを途上国の現場で行う」だった時、少なからず、いや大きな衝撃を受けました。

”国際開発”としてその国らしく発展させるのではなく、とある先進国1カ国のモデルを目指していく、という方向性を感じた時から自分の中で違和感を感じることが増えました。

それも一つのとても大切な方法である一方、目指して欲しいというその先進国での経験がない自分が事業を代表していっていいのかという疑問も生まれました。

モデルのない中で1から作る、国際的な環境が恋しくなったから

では、なぜそのように「先進国1カ国のモデルを目指す」となるのかは、どこの組織でもその多様性を見るとわかるかと思います。

 

全員日本のみの経験を持つ日本人であれば、「日本ではこうやるよね」が当たり前のようにモデルとなって設定され

もしそれが全員イギリス人のイギリス組織であれば、イギリスの例はどうだったっけとなるかもしれません。イギリス国内の経験のみを持った専門家が集まれば。

カンボジアによくある、中国本土のやり方を目指す中国系団体であれば、モデルは中国の例になるでしょう。アフリカなんかでも中国系のやり方でガンガンと現地スタッフを振り回す話を聞いたことがあります。

 

そう考えた時、ロンドンにいた頃の毎日がとてもとても恋しくなりました。

全員バックグラウンドが異なるグループで、自分の国はこうだから、ではなく、その国をどうするか、で永遠と話し合っていた時間がどれだけ貴重で、そして好きだと思えた視点だったのか、改めて再確認しました。

もちろん、そんなのは当時私のいた環境が特別だったわけではなく。

どちらかと言うと「全員これが常識・共通認識だよね」と言えてしまい、異を排除するコミュニティのような環境のようが珍しいと思います。

国籍や話す言語で「これが常識」を押し付けられない、多様性のある環境で1から物事を作り上げていきたいと感じるようになりました。

海外で働く=国際的な環境、とは限らない

このように、一概に海外に出たからといって国際的な環境に身を置けるか、というとそうではないということを現場で感じました。

最初のステップとして、英語を使ってみたい!外国に住んでみたい!という思いであれば

同一コミュニティ出身の人が多い組織だと、ハードルは低く安心して挑戦できる一方、逆にこういうギャップや衝撃を感じることがあるのかというのは良い学びでした。

 

特に、国際的なバックグラウンドがある方や、海外経験がすでに豊富な方ほど、カンボジアでもこのギャップに悩んでいる話をよく聞きました。

カンボジアはまた戻ってきたい、と思えるほど大好きな場所になりました。

だからこそ次は、組織の環境面にまでも目を向けて仕事を選んでいきたいと思います。

専門分野のプロフェッショナルたちから学びたいから

同時に、私が心から好きになって極めたいと努力してきた学問を、知らない=いらないと言われる環境(!)に自分がいることは精神衛生上良くないと考えました。

そういう環境であったからこそ、裁量を持って大きなインパクトを出せた一方、

私一人が大切だと思って動かすには限度があると感じました。特に、出る釘を打たれる環境であれば一層のこと。

 

裁量を持てたことで本当にたくさんの学びを得ることができた、このタイミングで、やはりこの学問を作り出した場所で働いていきたいと感じました。

珍しい、すごいと言われる短期的な心地よさではなく、いらない、知らないと言われる絶望的な状態でもなく、

同じく「これが大切だよね」と理解を同じくしていける環境で、自分自身の専門性を高めていきたいと考えました。

nemu
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新卒一発目からそんな環境に飛び込んだら、何の経験もない私は埋もれていたことでしょう。。大きな裁量を持たせてもらえる環境に進めたのは、そういう意味では最適だったかもしれません。

生活編:働き方が合う環境で、生活も仕事も充実させたいから

社会に出るまでは、キャリアのことだけを考えてきましたが、実際に働く中でその他のいろんな要素に目を向けるようになりました。

その中で一番感じたのが、自分が今後一緒に生きていきたい人たち、働いていきたい環境に近づける選択をしていきたいということ。

 

待っていても他人は変わらないし、尊敬できる上層部に出会うことは簡単ではないし、働き方改革や女性格差云々、生きやすさがどうとかといっても結局何も変わっていない毎日が続く現実。

なぜ変わらないのか、変われそうにないのかということも、とてもよく理解することができた気がします。

であれば、所属組織や社会に委ねるのではなく、早いうちに自分から挑戦するしかないと、良い意味で現実に”見切り”をつけました。

一番”恐怖”の選択肢だから、今挑戦したいと思った

では、自分にとって一番大きな挑戦は何なのかと考えた時、なんだよそれかよって言われそうですが

私の中では、この専門分野を使って外国語でネイティブと働くことでした。

国際組織で働きたいと言いながら本当に情けないけれど、私は昔からずっと人前で発言することが苦手で、外国語だと特に怖いです。大学院の授業終わりにはうまく話せなくて、帰り道に何度も泣いていました。

自分の中で、「一番できるようになりたいけれど一番怖いこと」がそれでした。

そして、そんな恐怖に挑戦する夢みたいなチャンスが、ymsビザという形で降ってきました。

 

怖いのは失敗するかもしれないからだけど、今を逃したらいつそんな”失敗するかもしれない”挑戦をしようと思えるんだろうと考えた時、想像できる範囲では思い浮かびませんでした。

nemu
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社会人を経験したたったこの一年でさえも、自由が好きだった私が安定や肩書きに惹かれていくようになっていることを実感していました。

今なら失敗してもそれが学びになるし、日本に戻ってきて仕事をすればいい。

少なくとも過去に日系の経験があることは、そこでもちょっと安心材料にはなりました。

まとめ:キャリアのために嫌いな自分になるより、成功できなくても好きな自分でいたい

キャリアのためと自分の心に言い聞かせているうちに、いつの間にか、やっと好きになれた自分が、失われていっていることに気づいた時がありました。

個性や誇りに思ってきたことを潰されていくことが辛く、悔しく、それを何かのせいにすることでしか自分を保てなくなっていました。

周りにも、そんな人じゃなかったよねと言われました。

ロンドンにいた頃は、人の目なんて気にしていなかったじゃないか、自分らしく輝いていたのに、どうしてそうなっちゃったの、と。

 

自分が嫌いな人間に、いつの間にか自分がなってしまっていることに気づいた時、

これからはもう、成功できなくても、苦しいことがあっても、それでも自分のことを好きだと思える選択をしたいと感じました。

 

イギリスに行って失敗するかもしれないし、全部失うかもしれないけれど

それでも、納得できないことに笑って耐えて、周りのために好きだった自分を殺して、”仕事のために生きている”毎日を送るよりも、ちょっとでもより豊かになりそうな可能性があると信じてこっちの道を選びます。

 

決して諦めるんじゃなくて、新しい場所でまた最初から作っていくだけ。

もし戻ってくることになったら、温かく迎えてください〜〜〜〜〜🌱