星の王子様の名言が教えてくれる、日常を愛する考え方。

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Bonsoir! 涼しくなったカンボジアから、nemu(@nemusblog)です。

コロナ自粛の影響でNetflixの視聴率が上がり、数々のドラマが話題ですが

私も自粛皆無なカンボジアからしっかり見ています。そして絶賛ロスになりました。

こんなにのめり込んでしまったのは、あるドラマが目に見えないけど大切なこと”を美しく完璧に表現していたから。

ドラマだと客観的に見ることができるけれど、実際自分の身の回りに起こると気づきにくい。

それってとても勿体ないな〜〜と考えていたところ、あれ?そんな話誰かしていたよね?と、ふと思い出したのが「星の王子様」。

大切なことを思い出させてくれる、王子様の名言を振り返りながら、

身の回りにある”当たり前だけど大切なこと”について考えてみる記事です。

あなたの”大切なもの”は降ってくるのではなく、自分で温めて育てるもの

C’est le temps que tu as perdu pour ta rose qui fait ta rose si importante.
「君がそんなにそのバラを大切に思うのは、君がそのバラに費やした時間のおかげだね」

綺麗なバラがたくさん並ぶ中でも、王子様の大切なバラは一つだけ。

他のバラと似ていても、もっと綺麗なバラがあっても、それは王子様の視界にはないことを記した一文。

私がこの小説の中で一番好きな台詞です。

この視点は、運命を信じる現代の風潮に疑問を投げかけてくれている気がします。

「やっぱりこれは違った」「この人じゃなかった」

仕事や学校、恋人選びなどにおいて、当たり前のように、日常の中に聞く言葉たち。

もし、その仕事や学問に愛情を注ぎ、自分の大切な時間をたっぷり注いだら。

恋人と片手間で恋愛するのではなく、しっかり向き合うことができたら。



そんな時間の積み重ねが”ありふれた選択肢の一つ”を、特別なものにしてくれるかもしれません。

運命を信じる、ってドラマチックで素敵だけど

私はこの現実的で、且つ”誰も同じく幸せになれる可能性”を秘めている王子様の考え、激推しです。

自分を豊かにしてくれるのは、小さなときめき

Si tu aimes une fleur qui se trouve dans une étoile, c’est doux, la nuit, de regarder le ciel. Toutes les étoiles sont fleuries.
君の大切なバラがあの星空のどこか一つの星に咲いている。そう思うだけで、夜に星空を見上げると全ての星が輝いて見えるんだ。

!!!!美しい文章….!

星の王子様が、星に咲くバラを大切に思っていることが心から伝わる素敵な文章です。

これは私たちの日常にも言えることだと思います。

家族がいる街、大切な思い出がある国。自分を笑顔にしてくれた出来事….。

年齢を重ねるほどに辛い経験も増えるけれど、

同じく増える幸せな出来事や思い出、人間関係が宿る場所や物事は、私たちをいつの間にか豊かにしてくれるはず。



趣味でも、場所でも人でもなんでもいいんです。

そのことを考えたり、思い出したりすると心があったかくなるもの。



忙しい日々で忘れがちになってしまいそうだけれど、きっとあるはず。

そんな小さなときめきが、自分の心を豊かに保ってくれるはずです。

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星の王子様の作者の故郷・リヨンの景色

数字に囚われて、素直な気持ちを忘れていませんか?

Les grandes personnes aiment les chiffres. Quand vous leur parlez d’un nouvel ami, elles ne vous questionnent jamais sur l’essentiel. Elles ne vous disent jamais : Quel est le son de sa voix ? Quels sont les jeux qu’il préfère ? Est-ce qu’il collectionne les papillons ? Elles vous demandent : Quel âge a-t-il ? Combien pèse-t-il ? Combien gagne son père ? Alors seulement elles croient le connaître.


大人は数字が好きだ。新しい友達について話す時、大人は大切なことをちっとも聞かない。「何が好きなの?」とか「どんな声なの?」じゃなくて、大人はただ「何歳なの?」「お父さんはいくら稼いでるの?」とか聞いて、それで知った気になってしまう。

心に刺さる一説。

星の王子様は、読むたびに自分が歳を重ねたことに気づかされる本だとつくづく感じます。

心のときめきや、言葉にできない感情。そんな”表現できないこと”は忘れ去られたかのように

数字や業績で判断し、答えを出してしまう。



思えば子供の頃は損得勘定などは持たず、素直に好きなこと、やりたいことで目の前の世界を広げていっていた気がします。

いつの間に、そんな感性を置いてきてしまったのか。

時には、簡単に言葉や数字で表すことのできない物事が、私たちの日常を豊かにしてくれるのかもしれません。

心の声が、大切なものを教えてくれる

on ne voit bien qu’avec le cœur. L’essentiel est invisible pour les yeux.

心で見ないとだめなんだ、大切なものは目では見えないから。

星の王子様で一番有名な言葉。

王子様が時間を費やし、そこから生まれた絆や愛情が、王子様にとって何よりも大切な存在を作り出してくれました。

簡単に誰もが判断できる数字や成績、地位などではなく、

目に見えない関係性や尽くした時間が、そのものを特別にしてくれるということです。



自分の心に耳を傾ける機会は、年齢を重ねるにつれて減ってきてしまう気がします。

それは、自分の社会的地位や責任が上がり、心の声を判断基準にできない部分もあるかもしれません。

ただ、そうやっていくうちに、”本当に大切なもの”を見失わないようにしたいところです。💫

まとめ:幸せになる秘訣は全部自分の中にある

王子様が伝える言葉は、どれも真っ直ぐで はっと気づかされることばかり。

私も二十歳でこの本に出会い、以後何度も読んでいますが

毎回新しい発見と反省があります。王子様に学ぶことばかりです。

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フランス中部・ディジョン地方にあるキール湖

こうやって見返してみると、自分が豊かに生きるための外的要因って本当に少ないんだなと気づかされます。



誰に会うとか、どんな仕事をしていくらお給料をもらうとか、

大切なのはその”対象”ではなく、自分がそれをどう受け入れ、感じるか。

そう思うと、少し心が軽くなる気がします🌻