30歳の誕生日に振り返る、20代の10の学び

こんにちは!西アフリカで勤務していますnemu(@nemusblog)です。

今回は20代振り返り旅ということで、念願のBucket list上位だったスリランカ・アユールヴェーダに来ています。

 【Adhitya Ayurveda】30歳誕生日一人旅。スリランカの古都で、本気のアユールヴェーダ。 

ここで世界最古の伝統医療(!)を受けながら20代を振り返り、無事30歳を迎えることができました。アユールヴェーダについては上の記事でまとめていますが、これだけ世界を旅してまだこんな新しい経験ができるなんて感動。

節目のアユールヴェーダ、超おすすめです。

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社会人1年目、25歳の頃から始めたこのブログでは、毎年この時期に1年間を振り返る記事を書いています。

ちなみに去年は西アフリカの端っこの海で書いたこちらの記事。

今回は節目の30歳、ということで盛沢山だった20代を振り返った今感じる、この10年間で学んだことについてまとめてみたいと思います。

関西の私立大学生から西アフリカの国連へ。20代の振り返り

いろんな気付きをまとめる前に、わたしの20代をざくっと振り返り。よくキャリアパスも聞かれるので、その辺りも含めてまとめています。

20歳:サンタの恰好でヒッチハイクして関東へ

思い起こせば最初からぶっ飛んでいた20代。クリスマスにサンタクロースの恰好をして、高速ヒッチハイクをしていました。育ちは九州だけど生まれたのは関東らしい。ということで、関西から1日かけて東京へ。20歳になる夜は、奮発したホテルで過ごしました。

学生時代はほぼ全都道府県をヒッチハイクで旅したほど、先がわからずいろんな出会いがあるヒッチハイクが好きでした。

この頃は、英語も仏語も話せないどころか、1人で飛行機にも乗れなかった記憶。どんな20代になるんだろう、とわくわくしながらも、自分の目指したい姿と現実のギャップが大きすぎて途方に暮れていたことも覚えています。

21歳:バックパックを背負い、念願の世界一周へ

19歳の時に、今の国連組織で働きたいと日記に書いていました。それを叶えるために、言語習得や途上国経験を兼ねた世界一周に。

大学1年次に入っていた体育会系の部活を辞めて、ほぼ毎日深夜までバイトして貯めたお金で、1年間の世界一周に行きました。なんとなく日本でぼんやりと描いていた夢が形になった旅。人生を変える旅だったなと振り返って感じています。

23歳:全額奨学金でイギリス大学院へ

それまで「選んでもらう」経験をしたことがないことがコンプレックスだったこの頃(世界一周もヒッチハイクも全部自分でやろうと思えばできることばかり)。

大学院を受験して合格をもらい、奨学金も受給できて、自分の選択を’誰かが認めてくれる’ことがとても嬉しかったのを覚えています。

24歳:無料で2回目の世界一周へ

社会人を迎える前に、やりたいことは全部やろう!と思いもう一度世界一周へ。最初の世界一周では行けなかった南米、特に栄養課題で気になっていたベネズエラを訪れることができて感動でした。

25歳:初めての新卒就職@カンボジア

初めての仕事はたくさん悩んでカンボジアへ。ちょうどコロナが始まった頃で、カンボジアの田舎でどっぷり現地生活を過ごしていました。

初めての仕事で、一番大変だったけれど学んだことも本当に多く、今ではまた戻りたい国になりました

26歳:たまたま当たったイギリスワーホリで渡英

イギリス大学院卒業後、まずは現地が見たくて飛び出してしまったロンドンに、まさかのワーホリビザ当選という形で再び戻ることに。

仕事でイラっとしたタイミングでえいやと応募しただけなのに、当時はコロナ禍で応募者が少なかったのか、大人気イギリスワーホリに一発で当選。コロナ禍では仕事がないのでは?カンボジアの仕事を辞めていいの?と相当悩んだことを覚えています。

27歳:エチオピア出張&フランス社会人留学

振り返ると遊んでばかりな20代…イギリスワーホリ2年目は、アフリカに出張をしつつ、フランスに留学をしたりもしていました。

この1年はCV的にはあまり書けることがなかった一方、パートナーとの関係やストレスマネジメント含め、自分の中ではとても成長できた1年でした。

nemu
nemu

精神的にも一番しんどかった頃。東京では地下鉄の人身事故をよく耳にするけれど、ロンドンでは辛くなるとダブルデッカーバスの前に出そうになります。未だに高い所に行く度にこの頃の感情を思い出してしまうので、高所恐怖症になりました。

28歳:念願の国連職員に@西アフリカ

念願だった最短JPO合格を達成して西アフリカの大好きな国へ。

20代、いろんなことに挑戦・達成しながらもなかなか結果に繋がらないと焦っていた日々がやっと認められた気がして、少しずつ生きやすくなってきたと感じたのがこの頃。

29歳:婚約と国連2年目。What’s next…?に悩む日々

憧れていた組織だからこそ、入ってからのギャップにも悩んだ1年目から、過去の経験を活かしてより良いものにしていけて大満足な2年目。そして、20代前半で出会ったパートナーとも婚約することに。

新しいライフステージが始まる嬉しさと同時に、今後どうする?という問いへの答えが未だに見えないことに、少し焦ったりもしながら、30歳を迎えています。

20代で学んだ10のこと

20歳のころは、だいたい周りの友達と同じラインにいて、違っても大学のレベルくらいだった記憶。そこから10年かけて、皆それぞれの何者かになっていくのが20代。方向がわからないから悩むし、正しい道を歩んでいるかわからないから不安で苦しかった日々でした。

①ライフスタイルのこと

1. 時間の使い方が、自分を特別にしてくれる

お金や地位を得た大人と、まだ何も持っていない若者が同じ経験をした場合、後者のほうがその経験を人生に活かす時間は圧倒的にある、と考えています。同じ努力量を重ねた場合でも、20代はその努力が大きく人生の舵を切るきっかけになったりする。

その貴重な経験や努力を重ねるために、20代の時間を『投資』する価値はあると感じています。

次の朝には忘れてしまうような飲み会や、定時が来ることだけを待つ仕事、ストレスを忘れることに時間を費やすのではなく、隙間時間に外国語を学んだり、本やWebinarで勉強したり、新しいコミュニティで人脈を増やしたり。20代はそんな小さな変化や努力の積み重ねが大きな結果に繋がることが多かったです。

世界で活躍するアイドルなどのデビュー前の動画などを見ていると、普通の人みたいだな、と思うことが何度もありました。そんな「普通の人」が特別になるまでには、見せていないだけで圧倒的な練習量と努力があったはず。平凡と特別を分けるのは、生まれ持った才能以上に、結局時間をどう使うかなのかな、と感じています。

2. 何を選ぶか以上に、選んだ道をどう進むか

一般的に言われる成功ルートを進んでいても、実は心では納得できていない人もいれば、社会的価値は高くなくても満足して豊かに過ごしている人もいます。

nemu
nemu

旧帝大卒商社勤務というブランドで浮気を繰り返すことがステータスの友人もいれば、フランスの小さな島で自給自足で過ごして一緒に星を見るのが好きだと言っていたカップルもいました。

20代はそんないろんな人たちと会って過ごして、自分はどうなりたいか、を考える時間でした。

そんな中試行錯誤の中で感じたのは、一般的には「大学」「会社」「住む国」「パートナー」等をどう選ぶかに焦点が当たりがちだけど、それよりも自分がそこで満足して、心から幸せだと思える関わり方ができるかの方が大切なのでは?ということでした。

これは、20代の間に完璧だと思っていたライフスタイルに違和感を感じた、言わばたくさんの「失敗」から得た学び。外から見て『理想的な人生』だと思っても、実際得てみたらそうでもなかった経験は、下記のブログでもまとめています。

【イギリスを離れます】1年半の、ロンドンYMS生活のまとめ。

3. 自分軸で生きることが、幸せな人生を作る秘訣 

20代序盤でたくさんの価値観に触れ、中盤でトライアンドエラーを繰り返し、終盤でやっと”自分の居心地の良い価値観=自分軸”がわかってきた気がします。その軸は人によって違うので、人と自分を比べることもなくなりました。 

nemu
nemu

今の私は、まだ社会を知らない20歳そこそこで自己分析で就活をして良い企業に入り、ストレスを感じながらたくさんの給与を得て老後にヨーロッパを旅行する人生より、世界を旅して言語を学んで安宿に泊まって屋台飯を現地の人と食べ、いろんな価値観に触れ、好きな国で好きな仕事を得るために挑戦し続ける人生が幸せだと感じて、選んでいます。これからもそんな選択をしたいです。

ちなみにこの記事は、スリランカの山奥のローカルバスの中で書いています。一度きりの人生を自分の心を信じて描けていることは、とても幸せです。 

②目標と仕事のこと 

4. 諦めなければ、努力は才能に勝つし夢は叶う 

成功した人は才能があった人ではなく、諦めなかった人なのかなと思います。叶うかわからないから、このやり方で正しいかわからないから、不安でたまらないのが20代。それでも挑戦し続けるか、そんなの無理でしょと笑って馬鹿にするかは、選択だと思います。 

でも、そんなチャンスさえ得ることの難しい人たちがたくさんいることも事実。夢に向かって努力することのできる人たちが、それが難しい人たちの生活を良くすることが必要だと思い、私は国際協力の道に進みました。これを読んでくれた方の多くは、同じく前者なんじゃないかなと思います。 

5. お金は心の安定に繋がるけれど、最初からそれで仕事を選ぶべきじゃない 

裕福でも幸せそうではない人にたくさんであった一方、私自身経済的不自由でしんどかった時期もありました。 

【無料】イギリスで地元のメンタルセラピーを受けてみた話。

そのため、お金なんていらない!ということは出来ないけれど、ある程度生活できるなら、今しか出来ない経験や挑戦を優先するのも20代の特権かなと思います。

良い時間の使い方をして特別な人材になることができれば収入は後から付いてくるけれど、収入を優先して失った時間は戻ってきません。 

nemu
nemu

私は大学卒業した新卒時点の給与は、カンボジアのローカル基準でした。日本の新卒の半分もなかった記憶です。それでも好きな仕事だったので努力を続けることができて、5年で年収は8倍くらいに増えました。今が珍しいのですが、お金を気にする人はこういうパターンもあることはお伝えしたいです。

6. 合わない、納得できないことからは離れるのが幸せへの近道 

新卒の頃は、我慢や耐えが社会人には必要だと思っていました。

理不尽なパワハラや「皆そうしてるから」な働き方、社会はそんなものだよと一年目の頃に先輩に言われたけれど、勇気を出して退職したその後の職場では、全然そんなことなかったりしました。 

【新卒】パワハラの意味とは。経験して良かったと思うこと

周りの大部分が違和感なく従っていたとしても、自分が居心地が悪いと感じるなら、素直に自分が納得できる場所に動いても良いのかなと思います。

”海外志向”だった私が、日系組織に入って良かったこと

我慢して何かを続けるほどに守らないといけないもの、家庭の事情などがあれば今はそれを優先する時なのかもしれないですが、20代はその点においても比較的自由に挑戦できる時期なのかなと思います。

③自己肯定感と、20代の悩みについて 

7. 大丈夫、自分のことは好きになれる 

年齢を重ねる一番の良さは、自分自身を理解できるようになることで、それはagingによる様々なネガティブ要素を考慮しても大きすぎるベネフィットだと感じています。 

自己肯定感が低く、それ故に「○○したら自分を認められるかな?」といろいろ挑戦しても改善せずでしたが、良し悪し含め自分を理解できるようになると、いつの間にか自己嫌悪感は減っていきました。 

【自己肯定感】”自分が嫌い”だった私が、自尊心を高めるまで。

自己肯定感が低いからこそ、いつでも頑張れてこれたんだと思うと、日々に満足している今、そんな自分へも感謝の気持ちが出てきました。こうやって少しずつ、嫌いだった部分も認めていけたらと思っています🌸

8. 20代の悩みや失敗は全部良い人生を作るための学び(本当に!) 

バックパッカー時代、ベトナムでおじさんに言われたこの言葉は本当でした。先日飲んだ先輩も「人生を豊かにしてくれる経験って人に言えないことだったりするよね」と言ってたな、、。

辛かったことや失敗から得たおかげで人生をより良くできる20代は、「まだ」でなんでも許される時期でもあったなと思います。だから挑戦し続けて本当に良かったと感じます。

Embrace failer自分に学びを与えてくれる失敗や悩みは、その分だけ良い人生を作ってくれるものと思ってよさそうです。 

9. どんなことも全部時間が解決してくれる 

受験の失敗、失恋、試験に落ちるなど、20代はたくさんのどん底もありました。どれも初めての経験だったから、怖くて辛かった日々で、今思い出しても心が痛くなる出来事ばかりでした。

イギリス大学院留学を目指したら、不安と恐怖でプチ鬱になった時のこと。

ただ、体の傷もいつの間にかわからなくなるように、どんなショックも最初の衝撃を抜ければあとは時間が解決してくれるということも、この10年で学んだ大きなことでした。

そして、何度も風邪をひくと「私のベスト治療法」がわかってくるように、辛い出来事もどう心を保てばいいのか、自分なりの方法もわかってくるように。

【無料】イギリスで地元のメンタルセラピーを受けてみた話。

もしかしたら今後起こりうるショックにはこのパターンが通用しないことも出てくるかもしれないですが(😕)、それでもできるだけ準備をして、いろんな出来事に備えていたいとは思っています。

④仕事より大切な、人間関係のこと 

10. 人生でずっと一緒にいたいと思える人には、そんなに出会えない 

最後にプライベートのことを。

競争率の高い国連での勤務を目指しながら、プライベートも諦めたくなかった20代。前者だけに集中すれば、正直全然簡単だったと思います。

それでもずっと心にあったのは、「空席ポストは毎日何百も出ているけれど、パートナーは他にはいない」ということ。

私が組織を抜けても、次の日には応募者が殺到して誰かが見つかるはず。仕事において私の代わりはいくらでもいるけど、大切な人に代わりはいない。

nemu
nemu

ただ一方で、人は裏切ることもあるけど、キャリアは裏切らないということも誰かが言っていましたよね。

「結婚しても何も変わらない?」婚約して半年で自分の中で変わったこと。

その意味を考えながら、自分が本当に送りたい人生について悩み続けた20代。そして最近やっと、その答えも見つかりそうな気がしています。

キャリアに満足してきて30歳・そして結婚を迎える今、新しい幸せを追求できることが心から楽しみです🌸

まとめ:やりたいことは、全部できる(これからも!) 

こうやって振り返ると、当時は悩んで苦しかった日々が、今の自分を作ってくれたんだな、ととても嬉しい気持ちになったり。

自由だった20代に比べて、ちゃんとした大人にならないといけないプレッシャーを既に感じている30代。

それでも、想像もできなかったくらい世界が広がった20代のように、これからもやりたいことには全部挑戦して、この先10年を振り返った時に

「30歳の誕生日の頃は想像もできなかったよね」といい意味で(!)思えるような毎日を過ごしていきたいと思います🌸